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遺言書には、全文を自分で書く「自筆証書遺言」と、公証役場で公証人に作成してもらう「公正証書遺言」があります。

公正証書遺言は、専門家のチェックが入るので形式に不備が出ることはありませんが、自筆証書遺言は、遺言者が気づかないミスが後々発覚するおそれがあります。第103話の裁判で争われたのは自筆証書の有効性です。

 裁判となったケースと同様に、遺言を作成した後に気が変わり、書き込んだ内容を取り消したいと考えることがあります。大きな変更があれば、一般的には作成済みの遺言書を破棄し、新たに別の遺言書を作成します。新しい遺言書には「○年○月○日付で作成した遺言書を次のとおり変更します。」などの文言を盛り込み、変更後の内容を記載します。新たに作成しなくても、遺言書に加筆や訂正をすることもできます。民法の規定により、訂正したい箇所を二本線で消し、押印したうえ、訂正する文言を書き込んで署名します。

 遺言にまつわるミスには、自書や作成年月日の記載不備があります。例えば日付をゴム印で押したり遺言書の一部の書類をパソコンで作成したりすると自筆要件を満たさなくなるので法的効力がなくなります。

 作成年月日については、日付を確定できない「平成○年○月」や「平成○年○月吉日」といった記述は認められていません。

 また、作成上の注意点とは別に、自筆証書遺言は遺言作成者が保管するため、紛失や家族による偽造のリスクが伴います。

これらのリスクは自筆証書遺言を残す人が負うもので、公正証書遺言であれば、プロのチェックが入るので、同じようなミスは犯さずに済みます。

 次回は、公正証書遺言についてお話しします。

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

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