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 前回の続きです。最高裁は、「相続税の節税という動機と養子縁組をする意思は併存し得る」として節税目的であっても「ただちに民法802条のいう『当事者間に縁組をする意思がないとき』にあたることができない」と高裁判定をひっくり返して長女らの訴えを退けました。なお、二審判決では「縁組には真の親子関係をつくる意思が必要」としていましたが、この点についての言及はありませんでした。

 今回の最高裁判決では、節税目的の養子縁組が有効であることを保証しているわけではありません。「ただちに縁組の意思は否定されない」と言っているにすぎず、あくまで民法802条に定めている「縁組をする意思」と「節税目的」が矛盾しないことを述べているに過ぎないからです。

 養子縁組は、相続税法や民法の規定が複雑に絡み合い、安易に養子縁組を行ってしまい、後々トラブルになることもあり得ます。

 

 次回は、今回の最高裁判決を機に養子縁組についてご説明しようと思います。

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

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