第110話 相続税対策の養子縁組の有効性 (3)

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 まず養子縁組には「特別養子縁組」と「普通養子縁組」があります。

 特別養子縁組は、養子になったものと実親との親子関係が法律上消滅します。戸籍上、実親との関係を断ち切り、完全に養子は養親のみとの親子関係になるものです。したがって養子になったものは実親の財産を相続することはできません。戸籍上も「実子」と記載され、0歳から6歳までの制限があります。

 一方、普通養子縁組は、縁組により養子先の親と法律上は親子関係になりますが、実親との親子関係が消滅することはありません。つまり実親との親子関係を存続したまま、養親とも親子関係をつくることになります。養子となった子は二人の親の子となり、それぞれの財産を相続することになります。実親よりも年少者であり、尊属でなければ年齢制限はありません。例えば婿養子がこれに当たります。一般的には、普通養子縁組が行われておりまして特別養子縁組は年間400件程度にすぎません。

 また民法では、養子の元々の親族と養親が親族になることはありません。仮に養子にしたものに子があったとしても、養子を受け入れた側としては赤の他人ということになります。

 ただし、その養子縁組をしたのちに養子に子が生まれた場合には、その子は養親の相続権を代襲相続ができます。民法上、代襲相続できるのは直系血族関係にあるものとなっているからです。

 民法上は、養子は何人いようがかまいません。しかし、相続税法では法定相続人の養子の数に制限があります。養親に実子がいれば1人まで、実子がいなければ養子は二人までと決められています。ただし、特別養子縁組では制限の対象はありません。

 養子縁組をすることによる相続税対策については、第42話とかぶるのでここでは割愛します。

 次回は、養子縁組におけるデメリットについてご説明します。

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

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