第185話 税務調査や税務相談にAI(人工知能)をフル活用? (3)

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 次に、「課税・徴収の効率化・高度化」では、国税当局が保有する資料情報データ等と納税者の申告内容をシステム上でチェックすることで、申告漏れや税法の適用誤りの有無を効率的に把握します。

 例えば、所得税では様々な取引等に関する情報と申告内容を、また相続税等では財産所有情報等と申告内容をシステム上で自動的にマッチングさせることで、申告漏れをこれまで以上に迅速かつ効率的に把握します。

 さらに、調査の必要性が高い大口・悪質な不正計算が想定される事案を的確に選定するため、過去の接触実績や資料情報のシステム的なチェックに加え、統計分析の手法を活用し、納税者ごとの調査必要度を判定します。

 徴収では、ビッグデータやAIを活用して、個々の納税者についての納付能力を判定するほか、過去の接触や滞納処分の状況などを踏まえ、優先着手事案の選定、最適な接触方法(電話催告、文書催告、徴収官が臨場しての滞納整理等)及び滞納整理方針がシステム上に的確に提示されるようになります。

 すでに、シンガポールでは、AIを活用した質問応答システムを導入しており、アメリカでも、滞納者との接触方法の自動判定システムを取り入れるなど、税務行政においてICTやAIを活用するケースが増えてきています。

 国税庁では、「税務行政の将来像」について、今後、予算の制約も踏まえて詳細な検討を行っていくとともに、環境変化に応じて見直しを行っていくとしています。

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

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