第226話 とてもトリッキーな未成年者控除・障害者控除

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 相続又は遺贈により財産を取得した者が、障害者又は未成年者である場合には、それぞれ次の金額をその者の相続税額から控除することができます。

 

障害者控除:10万円(その者が特別障害者の場合には20万円)×その者が85歳に達するまでの年数

未成年者控除:10万円×その者が20歳に達するまでの年数※ 

※1年未満の年数については、1年とします。

 

 これらの控除額がその障害者・未成年者の算出相続税額を超える場合には、この超過額を、その者の扶養義務者の算出相続税額から控除することができます。

 ここで注意を要するのは、障害者控除・未成年者控除の対象となる障害者・未成年者が1円でも相続財産を取得する必要がある、ということです。この規定は、相続又は遺贈により財産を取得した障害者・未成年者について税額控除を適用するものなので、障害者・未成年者が相続財産を全く取得しなかった場合には、税額控除が適用できず、その他の相続人(扶養義務者)からも控除することができません。

 次に注意を要するのが、扶養義務者の範囲です。

 この扶養義務者とは、配偶者又は民法に規定する親族のことをいい、その他の要件は特に指定されていません。つまり、実際に扶養をしていない状況であっても、他の相続人が親族であれば、だれからでも控除することができるのです。
 また、扶養義務者が2人以上いる場合には、その控除額をそれぞれの協議で配分することができます。どのように控除額を分けても、問題ありません。

 注意すべき点はまだあります。過去に未成年者控除や障害者控除を受けている場合です。

 相続税の未成年者控除や障害者控除は生涯に何度も受けられるものではなく、過去に控除を受けたことがある場合には次の相続の時に過去の分を差し引いて控除額を計算するため控除額が小さくなります。このため相続税申告の際にこれらの控除を受ける場合には、過去に控除を受けたことがないかどうかを確認する必要があります。

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

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