第230話 差し押さえ問題 (4)

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 国税同様、地方税の差し押さえについても総務省では「滞納者の個別・ 具体的な実情を十分に把握したうえで適正な執行に努めてください」と呼び掛けていますが、そもそも努力目標に拘束力はありません。それどころか自治体の課税課では、納税者の財産について捜索や差し押さえを定めた国税徴収法の条文を来庁者に見えるところに貼りだしている自治体さえあります。課税職員自身への鼓舞の意味もあるのでしょうが、納税者ヘの威嚇としては十分です。

 全国的に滞納者に対する差し押さえが強まったのは2005年頃からとみられています。これは小泉純一郎内閣による「三位一体改革」で地方交付税が大幅に削減された時と重なります。自治体も「自己責任」で財産をかき集める必要性に迫られたのでしょう。群馬県前橋市では2004年の差し押さえ件数は896件でしたが、翌年から急増し14年間におよそ13倍の1万768件まで膨らみました。

 こうした地方自治体による税金滞納者への強硬な取り立てや有無を言わさぬ差し押さえは全国的に広がっています。ですが、それでも地域によって扱いに大きな差があるのが地方税の特徴です。

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

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