第246話 暴力団の取り締まりに最強の武器 (2)

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 上納金システムは、覚醒剤などの違法収益や、歓楽街の飲食店の経営者から巻き上げたみかじめ料などが一旦配下組織に集められ、それらの金が上納される仕組みです。これまで暴力団が手掛ける個別事業に対して法人税法違反で立件することはあっても、暴力団の生命線ともいえる上納金システムにメスが入ることは一度もありませんでした。

 その理由としては、暴力団組織は会社組織ではなく、そのうえで収益事業が課税対象となる「人格のない社団等」にも該当しないので、そもそも法人税の課税対象外であることが挙げられます。

 また所得税についても、暴力団組織はPTAや町内会と同じく任意団体とみなされますので、上納金を不動産購入や飲食費として私的に使えば個人所得とみなされて所得税が課税されますが、運営経費として使われる限り課税されることはありません。

 さらに上納金は資金の流れを特定することも難しいため、脱税容疑での立件は困難とされてきた背景があります。

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

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