第286話 元市議長の土地相続 (2)

36545b938d207a239c9cc862484ff831_s

 この案件について少し調べてみました。

 亡くなられた元市議長のお名前で検索してみると、平成26年10月6日にお亡くなりになられる前に入院されていたことがわかりました。

 どのような病気で入院していたのか。死亡直前まで、頭・目・耳・口・手はどうだったのか。たぶん、国税は、入院先まで足を運んでヒアリングしていると思われます。その中で把握した情報も踏まえているのでしょう。

 相続開始が平成26年10月2日ですので、申告期限は平成27年8月頭。申告期限過ぎて売却する例は、希にありますが、堂々と申告期限前に売却してしまった事例ってそうそうありません。何故かといえば、こんな話がなくても、売却額が時価だと言われるリスクがあるから。

 なので、こんな勇気ある事例は、そうそうありません。

 契約して、えらく高く売れるものを、相続開始直前にわざわざ解除して約半額になる土地の評価額で申告したのですが、これが否認されました。課税庁は不当減少だと言っていますので、租税回避認定した、いや重加算税を課しているのだから、脱税扱いでしょう。

  問題は、本当に、売買契約の解除の意思が被相続人によってなされたのか。

 平成26年10月2日相続で、売買契約の解除はその2日前の平成26年9月30日付です。そしてこれらの登記は、相続が平成26年12月8日付で、解除が12月1日付仮登記抹消されています。もし遺族が相続した土地の売却先が、いったん解除された先なら不動産屋絡みの脱税騒ぎとなるかもしれません。いずれは、裁決例で殆どの情報が出てきまのでいずれ丸裸状態になるでしょう。

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

「所長の独り言」一覧はこちら

 

免責
本記事の内容は投稿時点での税法、会計基準、会社法その他の法令に基づき記載しています。また、読者が理解しやすいように厳密ではない解説をしている部分があります。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行うか、十分に内容を検討の上実行してください。当事務所との協議により実施した場合を除き、本情報の利用により損害が発生することがあっても、当事務所は一切責任を負いかねます。また、本記事を参考にして訴訟等行為に及んでも当事務所は一切関係がありませんので当事務所の名前等使用なさらぬようお願い申し上げます。