第306話 民法大改正 (4)

b965cfb6415ff6a5190c61baf9204da8_s

 民法大改正のうねりは、相続法にも及んでおります。

 法制審議会(法相の諮問機関)の民法部会は先月16日、遺産分割の際、配偶者が自宅に住み続けることができる「配偶者居住権」の創設を盛り込んだ民法改正などの要綱案をまとめております。

 死別して残された配偶者が、その後も安定した生活を送れるよう配慮する狙いがあります。関連法の改正案を提出しており、成立すれば1980年以来の相続制度の抜本改正となります。

 自宅の相続に関わる制度変更で、多くの人に影響が出る話です。そもそも遺産がどのように分けられるのかを、夫と妻、子供1人の家庭で説明しましょう。

 現在の法律では、例えば夫が亡くなった場合、夫の遺産は妻と子供で半分ずつ相続することになります。ただ、遺産といってもあまり預貯金などがなく、主だった財産が自宅だけだった場合、家は物理的に2つに分けることができないので、例えば2000万円の家なら、売却して現金にして妻と子供で1000万円ずつ分けることになります。

 ところが、妻は家に住み続けたい。一方の子供は自分の子供の教育費や住宅ローンがあったりして現金が欲しいという場合があり、もめることもありました。

 しかし、家を売ってしまうと妻は住む家がなくなってしまいます。高齢になってから退去を迫られると厳しいので、こうした事態を防ぐために、これまでの所有権とは別に、妻が引き続き住み続けることができる『居住権』を新たに設けることになりました。

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

「所長の独り言」一覧はこちら

 

免責
本記事の内容は投稿時点での税法、会計基準、会社法その他の法令に基づき記載しています。また、読者が理解しやすいように厳密ではない解説をしている部分があります。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行うか、十分に内容を検討の上実行してください。当事務所との協議により実施した場合を除き、本情報の利用により損害が発生することがあっても、当事務所は一切責任を負いかねます。また、本記事を参考にして訴訟等行為に及んでも当事務所は一切関係がありませんので当事務所の名前等使用なさらぬようお願い申し上げます。