第307話 民法大改正 (5)

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 家は2つに分けることはできません。ですが、今までは、『所有権』という考え方しかなかったところに、新たに『居住権』という権利ができ、家の権利を『居住権』と『所有権』の2つに分ける、ということになります。家の『所有権』は子が相続し、妻は『居住権』を得ることで場合によっては、妻は死ぬまで家に住み続けることができます。こうなると妻は安心です。

 これだけではありません。もし結婚して20年以上の夫婦で、夫が「家は妻に相続する」と遺言するなどしていた場合には、この家を遺産分割の対象にしない、ということも盛り込まれています。これだと妻は家に住み続けられるだけでなく、家とは別に預貯金など1000万円の財産が分割の対象になっていたら、その財産の半分をもらえることになるので、妻にとっては老後の生活をより安定させることができることになります。

 今回は子よりも妻の権利を優遇させていこうという話で、子供にとっては少し不公平ではないか、と感じる人もいるかもしれませんが、高齢社会で長生きするようになり、夫に先立たれた後の人生も長くなってきます。その中で、生活資金を確保するということに配慮してのこうした改正案となっています。妻の老後を心配している場合は、遺言することなどが大切となります。

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

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