第352話 教育資金の一括贈与 (3)

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 親が子供の教育費なり生活費を負担するのは当然だとして、財力がある祖父母が親に代わって孫の学費等を負担することは税務上問題にならないのでしょうか?

 扶養義務者は一般的に、扶養される人の配偶者、直系血族(親、祖父母、子供、孫)、兄弟姉妹を指します。また民法では、誰が誰を扶養するかという順序は当事者間で自由に決めることができることになっています。

 つまり子供の教育費を誰が出すかは扶養義務者間において自由なので、祖父母が親に代わって生活費を出しても贈与税が課されることはありません。

 ただし、贈与はあくまで「通常必要と認められる金額」の範囲内であることに注意が必要です。そうはいっても人によって生活レベルには差があり、一口にどこまでが通常必要なのかということはいえませんが、税務上は「資力その他一切の事情を勘案して社会通念上適当と認められる範囲の財産」ということになっています。したがって実際の贈与の際には「常識の範囲」におさめるということになります。

 なお、結婚、子育て資金についても一括贈与が非課税になる制度(非課税枠は1千万円)があります。信託銀行などの機関と契約を結ぶ点や、年齢制限(20歳以上50歳未満)があり途中で契約解除できない点で同じです。

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

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