第386話 生命保険金の課税関係 (3)

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 死亡保険金の受取人は、必ずしも配偶者や子供などの相続人である必要はありません。たとえば子が健在であるにもかかわらず、孫を死亡保険金の受取人にしていた場合には、死亡保険金を相続人には当たらない孫が受け取ることとなります。

この場合は、相続税計算上は遺贈とみなされます。そして遺贈で死亡保険金を受け取った場合は、法定相続人ではなくても、相続税を納めなくてはなりません。この場合の留意点は以下のとおりです。

 

(1) 相続税が2割増しに

血縁関係の薄い人が遺贈によって財産を取得した場合と、家族が相続して払う税金が同じでは不自然だという考え方が相続税計算にあります。そのため、血縁関係が薄い人や他人などが遺贈で財産を取得したときの相続税は20%加算増しになります。これを相続税額の加算といいます。したがって、死亡保険金を法定相続人に当たらない孫が受け取った場合には、通常の相続税に20%加算した金額の税負担となります。

 

(2)受取保険金が非課税となる控除適用外

法定相続人が受け取る生命保険金は、法定相続人一人当たり500万円までは非課税となり相続税がかかりません。しかし法定相続人以外の人が受け取る生命保険金には、この一人500万円の生命保険金控除は使えません。したがって、孫が死亡保険金を受け取った場合には、本来法定相続人であればかからなかった部分まで相続税が課税されることとなります。

 

このように、可愛さだけで孫を保険金受取人とすると、思わぬ相続税の負担増となりますので注意が必要です。

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

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