第435話 個人年金保険 (5)

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 保険料負担者と年金受取人が別人で贈与税の対象になった場合は、通常の所得税の課税と比べて桁違いに高い税金がかかります。高額な税金がかからないようにするためには、保険料を支払う人と年金を受け取る人は同一人物にするようにしましょう。

もし、既に保険料負担者と年金受取人が別の契約をしているという場合は、途中からでも契約内容を変更して契約者と年金受取人を同一人物にすることをおすすめします。ただし、契約を変更しても、変更前の保険料支払分の年金には贈与税がかかり、変更後の年金に所得税がかかるという扱いになります。

税金が少なくてすむという視点だけでみれば、個人年金保険は年金として受け取るよりも一括で受け取った方がよいということになります。しかし、一括で受け取る場合の一時金の額は、年金で受け取る場合の年金総額よりも小さくなるため、手元に入ってくるお金も少なくなります。

 

モデルケースの場合の受取額の違い

受け取り方 受取額(総額) 税金額(総額) 手元に残る金額
年金で毎年受け取る場合 6,000,000円 39,040円 5,960,960円
一括で受け取る場合 5,695,920円 0円 5,695,920円

 

このように、年金受取の場合の方が税金を多く払わなければなりませんが、手元に入ってくるお金は265,040円多いということになります。

年金は10年間に少しずつ受け取っていくので、一括で受け取っても、そのお金を別途、資産運用で増やすことができればその差は埋められます。しかし、このモデルケースの場合で、理論的には年利1%程度で運用しなければ、年金での受け取りと同額にはなりません。また運用で増やした場合は、その利益について20%の課税がありますので、余程資産運用が上手な人でなければ、原則的には年金で受け取った方が、やはり多くのお金を受け取れることになります。

個人年金保険の運用利率以上で運用できる人であれば、そもそもはじめから個人年金保険を選ばず他の運用方法を選んだ方がよいことになります。

 

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

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