第456話 マイナンバーカード

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 2015年9月に成立した改正マイナンバー法により、マイナンバーは今年から銀行口座にも適用(紐付け)されることが決まりました。最初から義務化されるわけではなく、当面は任意であり、義務化は2021年と段階的に実施される予定です。

金融機関が経営破綻した際の預金保護や税務調査などに活用するのが目的です。預金者は来店時などにマイナンバーの提供を求められますが、拒否しても罰則はありません。預金者のメリットは乏しいとみられ、登録が進むかどうかは未知数です。
 マイナンバー制度は、社会保障や税金に関する行政事務の効率化を目指し、2016年にスタートしました。生活保護の不正受給や脱税などの防止も期待されています。政府は、預貯金口座に適用範囲を広げ、マイナンバーを使うことで資産状況を調べられるようになれば、こうした効果が高まるとみています。
 銀行などは今年から、新規の口座開設や、住所変更の届け出などのため来店した客にマイナンバーの提出を要請しております。ただ、登録は義務ではないため、マイナンバーがなくても口座は開設できます。登録しても預金者の利便性が向上するといった利点はありません。
 一方、マイナンバー制度によって国民の預金が丸裸にされるといった懸念は根強くあります。政府は「調査で必要な時だけ照会する。すべての預金情報を当局が集めるような仕組みではない」(国税庁)と説明しますが、預金者の不安は消えません。

全国銀行協会の平野信行会長は「そもそもマイナンバー制度への国民一般の理解が進んでいるとは思えない」と指摘します。政府は3年後をめどに、登録の義務化も視野に制度を強化する方針ですが、国民の理解が得られるか現状では見通せません。

 厚生労働省は2020年度から、マイナンバーカードを健康保険証の代わりとして使えるようにする方針を固めました。医療機関や薬局の窓口でカード裏面のICチップに内蔵されている電子証明書を専用機器で読み取って本人の保険証の情報を確認します。

 カードの普及率は現在、全人口の1割ほどですが、使用頻度の高い保険証機能を追加することによって取得者を増やす狙いもあります。
 カードの電子証明書で確認できるのは、個人情報保護の観点から、氏名、生年月日、性別、住所などに限られます。そこで厚労省は、マイナンバー制度と診療報酬の審査業務を担う「社会保険診療報酬支払基金」などをつないだシステムを構築。企業や自治体といった保険運営者に加入者のマイナンバーや保険証番号などを登録してもらい、患者からカードを提示された医療機関がオンラインで加入保険などを照会できるようにするようです。

 

 

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

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