第506話 自筆証書遺言の原本保管

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 「自筆証書遺言」は、保管方法が指定されていません。そのため、相続の時点で見つからなかったり、複数のバージョンが出てきたりするなどの問題がありました。さらに、相続人が自分に不利になる内容の遺言書を捨てたり、書き換えたりすることも、不可能ではありませんでした。

 そのような問題に対処するため、2020年7月10日からは、法務局が「自筆証書遺言」を保管する制度ができます。

 法務局は、単に遺言書を預かるだけではなく、次のような作業をしてくれます。

 

・遺言書が法務省令で定める様式に合っているか、チェックをしてくれる

・遺言書の原本を保存するとともに、画像情報を法務局同士で共有する

・相続人などからの請求に応じて、遺言書の内容や、遺言書を預かっている証明書など提供する

・相続人のうち、誰かが遺言内容の確認などをすると、他の相続人に通知して、遺言書が存在することを知らせる

 

 これまでのように自宅などで保管するよりも、ずっと確実に遺言書を残すことができます。また、「自筆証書遺言」が有効になるためには、家庭裁判所で「検認」という手続きをする必要があります。検認は、数週間かかることもあり、その間は、相続手続きが止まってしまいます。しかし、法務局で預かった遺言書については、家庭裁判所での検認手続きが不要になります。遺言書の内容が確認できれば、すぐに相続の手続きを始めることができることになります。

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

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