大相撲春場所の新番付が27日発表され、新横綱の稀勢の里は西の2番目に就きました。
4横綱となるのは貴乃花、曙、武蔵丸、若乃花がいた2000年春場所以来17年ぶりとなります。
ところで、お相撲さんの収入ってどうなっているのでしょうか?
力士の収入は年棒制ではなく、本場所の成績で決まる番付で上下します。
つまり本場所がある年6回、給与改定があることになります。
横綱だと約282万円、大関約234万円、三役約170万円、平幕約130万円、十両約100万円が毎月の報酬となります。
さらに優勝すると、幕内で1千万円、十両で200万円、幕下50万円の賞金が支給されます。また殊勲、敢闘、技能の3賞は、すべて一律200万円です。
それでは、これらの収入にどのような課税がなされるのでしょうか?
相撲協会から支給される番付ごとの収入は給与所得に分類されます。そして優勝賞金は、馬券の払戻金と同様に一時所得扱いになります。一時所得は、50万円までの特別控除が認められており、控除後の金額を半額にして他の所得と合算されます。
プロスポーツの選手の中でもお相撲さんは相撲協会によって保護されている面が強いので、協会からの規定に基づき最低限保証されているものは、給与所得か退職所得となり、自分の努力・才覚の対価で得たものは事業所得、本業から外れた雑多なものは雑所得、栄誉を表する対価性のないものは一時所得に分類されることになります。
皆さんも、祝儀を受けたら法人からなら一時所得、個人からなら贈与扱いになります。
しかし、一時所得では50万円の特別控除枠がありますし、贈与税では、年間110万円の基礎控除額が認められておりますから、課税になることはまずないと思います。額にもよりますが…。
あともう一つ、相撲中継を見ていて気になる懸賞金は、スポンサーから受ける賞金なので、事業所得に該当することになります。
懸賞1本につき6万円の賞金がつきます。その内、土俵上で力士が3万円を受け取り、相撲協会が手数料として5千円を差し引き、残り2万5千円を納税準備として協会が勝者力士名義の通帳に直接振り込みます。
至れり尽くせりの相撲協会と思われがちですが、なんせ実力がなければどうにもならない厳しい世界です。
これらのことを思って観ると、今度の春場所の相撲も面白くなるかもしれませんね。