人生ではたくさんのお金が必要になりますが、その中でも「子どもにかかるお金」はかなりの金額になります。教育費をはじめとして、子どもの生活費や習い事の費用など、よく見直してみるとさまざまなお金が子どもに関係していることが分かります。
子どもにはたくさんのお金がかかる分、その負担を軽減できる制度もたくさんあります。税金が少なくなったり、国からお金をもらえたりと、子どもがいる家庭はできるだけ生活が楽になるような仕組みになっているのです。
さまざまな制度がありますが、今回はその中から「扶養控除」と「子ども手当(児童手当)」について解説していきます。いずれも、子どもがいる家庭にとっては大きなメリットとなる制度です。生活の負担を少しでも軽くするため、これらの制度をしっかりと活用しましょう。
そもそも扶養控除とは、「扶養家族がいると、所得税が安くなる」という制度です。
扶養家族とは、「生活を助けてもらう家族」のことです。収入が少ない妻(もしくは夫)や仕事をリタイアして収入がない親などが該当します。もちろん、子どもも扶養家族になります。
扶養家族が多いと生活が大変になるので、その分税金が安くなります。子どもの場合は、一人につき38万円の控除が受けられます。つまり、課税対象となる所得を38万円少なくできるということです。
それに伴い、所得税も安くなります。どれくらい安くなるかは収入によって変わってきますが、一般家庭であれば控除額の5~20%程度です。仮に10%であれば、3万8千円ほど安くなります。
ただ、控除の対象となるのは、「16歳以上の子ども」と決まっています。16歳未満の子どもがいても、税金が安くなることはありません。
以前は、16歳未満の子どもも扶養控除の対象になっていました。しかし、2010年の半ばから対象外となったのです。そうなった理由には、「子ども手当」の創設が関係しています。
「子ども手当」については、次回にお話しします。