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 今年も確定申告シーズンが到来しています。申告期間は2月16日から来月の16日までとなります。そこで私たち専門家でも頭を悩ませるのが、雑損控除の適用の有無です。

 災害や盗難などで損害を受けた場合に受けられる「雑損控除」は、本人の所有資産か、その人と生計を一緒にする親族(6親等内の血族や3親等内の姻族)の資産が対象となります。

 雑損控除の対象となる損害は、

  • ①震災、風水害、冷害、雪害、落雷など自然現象の異変による災害
  • ②火災、火薬類の爆発など人為による異常な災害
  • ③害虫などの生物による異常な災害
  • ④盗難
  • ⑤横領

 となります。

 判断に悩むのは、例えば散歩の途中でカバンをなくした場合、これは駅で切符を買おうとして床に置いた隙に持ち去られたのなら「盗難」となり雑損控除の対象となりますが、いつ失くしたかわからない「紛失」なら対象外となります。そのため、「盗まれたかも」と少しでも思ったのなら警察署で届出証明を出してもらった方が税務上の手続きはスムーズにいきます。

 次に雪下ろし費用。これは豪雪が積もった段階で危険な状態の「雪害」にあるとして雑損控除が認められています。

 自宅マンションで水漏れを起こして下階の家財について賠償金を支払ったらどうでしょうか?この場合は、人為による異常かどうかで判断します。単なる蛇口の締め忘れは異常とは言えませんので対象外です。しかし、水道管の破裂など、やむをえないと判断されるものは認められる傾向にあります。

 犯罪系では盗難、横領に限られていますので、今はやりの詐欺は対象外となります。ここ数年は振り込め詐欺等が横行するなかで雑損控除の対象に含めるべきだとの意見もありますが、現状では認められていません。

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

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