第282話 広大地の評価 (1)
今まで、広大地の評価については、通常の土地よりも大幅な減額が認められてきました。
「なんで広い土地なのに減額していいの?高く売れそうなのに」 と思う人もいるかもしれません。
しかしこの広大地評価は、単純に広いだけで使えるわけではありません。広くて、かつ、もしこの土地を売るとしたら、買う人が戸建て分譲業者くらいしかいないような土地に使えるのです。
例えば、この土地を売りにだしたら、マンション業者さんが、「私たちがこの土地買って、マンション建築しますね」というような土地であれば、この広大地評価は受けられません。マンションには建築できる地域と、建築できない地域があります。建築できない地域にある場合には、マンション業者さんはその土地を買ってくれません。 マンション業者さんは買ってくれないので、仕方なく、戸建て分譲業者さんに話を持っていきます。広すぎる土地を戸建て分譲販売する際には、奥の方に住む人のために、道路をひかなければいけないことがあります。 こういった場合、道路分面積について戸建て分譲業者さんに買い叩かれてしまいます。
このように、次の条件に当てはまる土地の場合には、実際の面積よりも、売却しようする際には、随分と値引きされてしまうのです。
・広すぎる土地
・マンションや商業施設の建築ができない地域で、戸建て分譲業者しか買い手がつかない
・戸建て分譲販売をする際に、道路を通さないと販売できない
これらの条件を満たした場合には、広大地評価を適用することができ、大幅な減額が認められていました。
文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所
所長 栁沼 隆
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