5deaf57c7eb603a2db50e1e3fdc1961a_s

 いわゆる大学無償化が2020年から始まります。政府が閣議決定した「骨太の方針」に盛り込まれたものですが、年収380万円未満の世帯の教育負担を支援するものです。

 住民税非課税世帯であれば、国立大の授業料、入学金は全額免除、私立大でも一定額までが免除されます。安倍政権が打ち出す「人づくり革命」の一環です。

 貧困の連鎖を是正して意欲のある若者に高等教育を受けさせることは国にとっても重要です。しかし課題は多くあります。

 年収380万円を境に支援に壁が生まれる問題は大きいです。また、無償化世帯の学生に支給される奨学金の在り方にも更なる議論が必要でしょう。

 学業に専念できるように生活費全般まで手当てされる予定ですが、画一的に返済不要の給付型奨学金が使われることには疑問が残ります。該当しない世帯との格差は想像以上に大きくなります。

 成績のチェックなどは厳格化が図られる見込みですが、大学側のさじ加減次第となってしまいそうです。ことによっては生活保護の例を持ち出すまでもなく、ずさんな運営によって膨大な税金が無駄にならぬよう願うばかりです。

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

「所長の独り言」一覧はこちら

 

免責
本記事の内容は投稿時点での税法、会計基準、会社法その他の法令に基づき記載しています。また、読者が理解しやすいように厳密ではない解説をしている部分があります。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行うか、十分に内容を検討の上実行してください。当事務所との協議により実施した場合を除き、本情報の利用により損害が発生することがあっても、当事務所は一切責任を負いかねます。また、本記事を参考にして訴訟等行為に及んでも当事務所は一切関係がありませんので当事務所の名前等使用なさらぬようお願い申し上げます。