第1133話 確定拠出年金制度

確定申告シーズンも終盤にさしかかってきました。最近は、老後の資産形成を助ける手法として確定拠出年金制度(iDeCo)を使った節税策が注目されています。最大の特徴は、なんといっても掛け金として払い込んだ全額が所得から控除できることです。年金として積み立てた額がすべて控除され、さらに積立金で得た配当や利子も非課税、受給時にも手厚い税優遇が付いてくるというのですから利用する価値は十分にあります。
とはいえ、年金制度といっても実際にやることは投資なので、損をするリスクも存在します。つまり老後のために積み立てたお金の大半がなくなってしまう可能性もゼロではありません。
それでは、iDeCoで利益を出すためには何が重要になるのでしょうか。
もちろん、価値が上がる銘柄や金融商品がわかれば苦労ありませんが、それは不可能です。となれば堅実に「固定費」を減らすことをまず考えてください。
iDeCoにおける固定費は、証券会社などに支払う「手数料」です。加入時にかかる手数料以外にも、月々の口座管理手数料、さらには金融商品ごとの商品手数料や信託報酬というものもあります。ひとつひとつは少額でも、積み重なれば小さくないランニングコストとなり、長期間をかけて財産を形成していく上では無視できない負担となります。
手数料が安ければ何でもいいというわけではありませんが、手数料を含めてあらゆる面から検討することを欠かさないようにしてください。
文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所
所長 栁沼 隆
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