0e39512729bcbe2b1606b4a8eb84a8a1_s

 複数の土地を所有していた父親が、息子に加えて孫にも土地を残すという遺言書を残して亡くなりました。遺言通りに遺産は分割され、しばらくしてから役所から孫宛の封筒が届いたので明けてみると、相続で引き継いだ土地についての不動産取得税の納税通知署でした。同じように土地を相続した息子には届いていない通知書がなぜ孫にだけ届いたのでしょうか?

 これは、不動産所得税のルールによるものです。不動産取得税は、家屋の新築や増築、改築、土地や家屋の購入、贈与、交換などで、新たに不動産を取得した際に課される税金です。しかし、相続によって不動産を得られた場合は、民法上の相続人に対しては、その例外として不動産取得税は課されません。この民法上の相続人とは亡くなった人の配偶者、子供、兄弟姉妹までを指し、孫は含まれません。孫にだけ納税通知書が届いたのは、そういう理由によるものです。

 不動産取得税以外でも、孫への遺産引継は、その父親が既に亡くなっている「代襲相続」を除いて、相続税の2割加算ルールが適用されます。相続では子と孫では税負担に大きな違いが出てくるのです。

 なお、税負担以前にそもそも法定相続人でない孫に遺産を取得させるためには遺言が不可欠となります。遺言なしでも、一度その父親が財産を受け取って、その後に生前贈与をすることもできますが、この場合、相続税に加えて贈与税もかかってしまいます。できるなら孫に財産を引き継ぎたいのでしたなら、ちゃんと遺言書を書いておいた方がよろしいでしょう。

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

「所長の独り言」一覧はこちら

 

免責
本記事の内容は投稿時点での税法、会計基準、会社法その他の法令に基づき記載しています。また、読者が理解しやすいように厳密ではない解説をしている部分があります。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行うか、十分に内容を検討の上実行してください。当事務所との協議により実施した場合を除き、本情報の利用により損害が発生することがあっても、当事務所は一切責任を負いかねます。また、本記事を参考にして訴訟等行為に及んでも当事務所は一切関係がありませんので当事務所の名前等使用なさらぬようお願い申し上げます。