国税庁から、このたび、平成27年中に亡くなられた方に係る相続税の申告状況の概要について発表がありました。
平成25年度税制改正により、平成27年1月1日以後の相続等について基礎控除額の引下げが行われたことから、相続税の課税対象となった被相続人数及び課税割合は、前年分より大幅に増加しております。
なお、相続税の申告状況の具体的内容は、以下のとおりです。
1.死亡者数・課税対象となった被相続人数
平成27年中の死亡者数は、1,290,444人(前年1,273,004人)で、対前年比101.4となりました。
また、相続税の課税対象となった被相続人数は103,043人(前年56,239人)で、対前年比183.2%となり、課税割合も8.0%(前年4.4%)で3.6ポイント増となっており、ともに大幅な増加となっています(ちなみに、東京国税局管内における課税割合は、12.7%(前年7.5%)で5.2ポイントの増加となっています。)。
2.課税価格・税額の推移
課税価格は、14兆5,554億円(前年11兆4,766億円)で対前年比126.8%となり、 相続税額は1兆8,116億円(前年1兆3,908億円)で対前年比130.3%となり、ともに増加となっています。また、これを被相続人1人当たりでみると、課税価格は1億4,126万円(前年2億407万円)で、対前年比69.2%となり、相続税額は1,758万円(前年2,473万円)で対前年比71.1%となり、いずれも減少しています。
3.相続財産の種類別構成比
相続財産の金額の構成比は、土地38.0%(前年41.5%)、現金・預貯金等30.7%(前年26.6%)、有価証券14.9%(前年15.3%)であり、現金・預貯金及び有価証券等の構成比の合計が45.6%となり、平成に入ってから最高の割合となっています。
なお、この詳細については、国税庁ホームページをご参照ください。