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 今年6月までの半年間の特殊詐欺の被害額は、全国で597億円と去年の同じ時期よりおよそ370億円増え、過去最悪のペースになっています。このような被害を受けた時には、税金面での配慮はあるのでしょうか?

 所得税には、さまざまな被害に対する損失額を雑損控除として所得から減らす仕組みがあります。被害の対象は、震災・風水害といった自然災害、火災・火薬類の爆発など人為による被害、害虫など生物による被害、または盗難・横領です。

 この制度で控除の対象外となっているのが、「恐喝」と「詐欺」です。災害や盗難が予期せず受ける被害であるのに比べて、恐喝と横領は、自分が判断する余地があったうえで受けた被害とされるからだそうです。

 この「自己責任論」は、2011年5月23日、国税不服裁判所で審理された振り込め詐欺事件でも適用され、「救済できない」とされました。

 ですが、振り込め詐欺グループが仕掛ける巧みな詐欺は、実態からみると人によっては自己責任では防げない悪質な犯罪であり、「盗難」や「横領」と同等としてもよいのではないかと思われる事案も多いだけに制度の見直しを求める声も少なくありません。

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

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