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 日本最大のマンモス校、日本大学を巡る背任事件で、日大前理事長の田中英壽氏に対し、東京地裁は今年3月、執行猶予付き懲役1年の有罪判決を下しました。田中氏は初公判から「争う気はありません」と述べ、検察の追及に素直に罪を認めました。所得税法違反の疑いで逮捕された田中氏は当初容疑を否認していましたが、その後、早々に供述を変え、「返すのはもったいないから、もらっておけと妻に指示しました。税務申告が必要だとわかっていました。」などと話していたそうです。田中氏は地元高校の相撲部を経て日大に入学し、現役時代は34個のタイトルを獲得したアマ相撲界の横綱でした。その後、同大学の相撲部監督を経て角界への影響力を増していき、日本オリンピック委員会の副会長を歴任。また大学内でも出世コースを歩んで2008年に理事長の座を手にしました。政治力に長けた田中氏は日大内で絶大な権力を持ち、独断的な大学運営や人事における専横などで多くの批判を浴びました。しかし、国税当局の前では その権力も役に立ちませんでした。

 田中氏の去った後の日大は、同大出身で作家の林真理子氏が新理事長となり「田中色」を払拭するのに躍起となっています。

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

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