第992話 無申告
昨年12月に閣議決定された2023年度税制改正大綱では、税務申告を行わない「無申告」による税逃れへの厳罰化が盛り込まれました。国は無申告を「申告納税制度の根幹を揺るがす」と重くみており、課税・徴収の両面から厳しく追及し…
続きを読む第991話 相続土地国庫帰属制度
相続したものの使う当てのない土地を国に引き取ってもらう「相続土地国庫帰属制度」の承認申請手続きについて、法務省は士業者など専門家への依頼を認めないと発表しました。本人か親権者や成年後見人といった法定代理人が申請を行う必…
続きを読む第990話 浜田雅功さんに学ぶ資産防衛
お笑いコンビ「ダウンタウン」の浜田雅功さんとその妻で女優の小川菜摘さんが、別居しつつも婚姻関係を続けている〝卒婚〟状態であると報道されました。卒婚は近年、夫婦がストレスなく婚姻関係を続ける手法として富裕層を中心に注目さ…
続きを読む第989話 夫婦間の贈与
皆様は夫婦間のお金の管理をどのようにしていますか。 一方が家計を管理してもう一方が小遣い制 夫婦それぞれ個別に家計を管理 一定額のお金を出し合って、共同で家計を管理 などなど世間では様々なパ…
続きを読む第988話 デジタル遺産
相続人の少なくとも3割が、亡くなった人のネット銀行口座や仮想通貨といった「デジタル通貨」を発見できていないとの調査結果が発表されています。遺産の一部が後から発覚すれば遺産分割協議のやり直しが必要なだけではなく、最悪のケ…
続きを読む第987話 「ルフィ」の犠牲者2300人超
フィリピンを拠点とする犯罪集団「ルフィグループ」の特殊詐欺により、クレジットカード情報や現金をだましとられた被害者が少なくとも2300人、総額60億円以上に上っていると警察当局が発表しました。特殊詐欺で失った金は損害賠…
続きを読む第986話 贈与税の大改正
令和5年度の税制改正大綱には、相続時精算課税について大きな改正が盛り込まれました。具体的には、相続時精算課税も通常の贈与税の暦年課税と同様に、年110万円の基礎控除を認めるというルールが創設されたことになります。基礎控…
続きを読む第985話 坊主丸儲け
「坊主丸儲け」という言葉は、もともとは寺社の〝元手〟のかからなさをやゆした言葉でしたが、今では宗教法人に与えられた税優遇を指すときにも使われるようになりました。しかし最近、税金面では優遇されている宗教法人が、厳しい税務…
続きを読む第984話 お尋ね文書
税務署から送られてくる「相続税のお尋ね」などの書類、いわゆる「お尋ね文書」は、法律上の位置づけとしては税務調査ではなく、行政指導に当たります。そのため必ず回答しなければいけないわけではなく、無視したからといってそれ自体…
続きを読む第983話 複数回の葬儀
家族が亡くなり葬儀を行う際に、亡くなられた方の住居と故郷とが遠く離れていた場合、葬儀を最後に住んでいた住居と遠方の故郷とで2回にわけてとり行われるケースもたまにはあります。このとき、両方の葬式の費用を相続財産の額から控…
続きを読む第982話 2つの路線価に挟まれた角地の評価方法
相続財産の中に土地があったとき、その価値は国税庁から発表されている「相続税路線価」を基に計算することになります。このとき1本の道路にのみ面する土地であれば計算は簡単ですが、正面と側方に道路がある宅地、つまり角地であった…
続きを読む第981話 名義財産対策
相続税の税務調査で問題になる名義財産ですが、その名義人が配偶者の場合には通常よりも大きな注意が必要になります。被相続人の名義財産か否かを判定する際、 ①その名義財産の原資を出した者はだれか(出損者) ②そ…
続きを読む第980話 遺留分の金銭債権化
2019年7月に施行された改正民法では、約40年ぶりに相続関連法の大きな見直しが行われました。そのうちの一つが「遺留分の金銭債権化」です。 従来は、遺産分割の内容に不満を覚えた相続人が遺留分を請求したとき、その請求の…
続きを読む第979話 かわいい孫に財産を残す方法
相続税を節税するためには、子ではなく孫に遺産を受け継がせる「一代飛ばし」が有効といわれています。ですが、そのために子に相続放棄をさせるのは意味がありません。孫が法律上の相続人となれるのは被相続人の子、つまり孫にとっての…
続きを読む第978話 “坊主丸儲け”に当局のメス
和歌山県で寺院を運営する2つの宗教法人が、檀家から受け取るお布施を私的に流用し、大阪国税局が計約1億5千万円を「隠し給与」と判断して所得税の徴収漏れを指摘したことが判明しました。 宗教法人は、お布施など宗教活動にあた…
続きを読む第977話 認知症患者が相続人の中にいた場合の協議の進め方
高齢化社会の進行に伴って、認知症患者の増加が社会問題となりつつあります。老々介護も珍しくなく、親が亡くなったときは子もすでに高齢で、なかには認知症を患っているということも少なくありません。こうしたとき、遺産分割にはどの…
続きを読む第976話 教育資金の贈与特例
2023年税制改正大綱では、子や孫への教育資金の一括贈与が1500万円まで非課税になる特例の2年延長が盛り込まれました。ただし、同時に要件が厳格化され、受け取った側が30歳に達して残額に贈与税が課されるときには、家族向…
続きを読む第975話 少額所得
国税である所得税は ①給与所得者で ②その年中に支払いを受ける給与等の金額が2000万円以下で ③1ヵ所からしか給与等の支払いを受けておらず ④給与所得及び退職所得以外の所得金額の合計額が20万円以下 であれば、確定申…
続きを読む第974話 うっかり贈与
世間には何気なく妻や子供にプレゼントしたものが贈与と認定されて予想していなかった税負担を課される「うっかり贈与」が散見されます。渡し方さえ間違えなかったのなら無税で引き継げる財産に課税されるのはあまりにもったいない話で…
続きを読む第973話 防衛増税
今年度の税制改正大綱には、防衛力の拡大強化に必要な財源確保のため、法人税、所得税、たばこ税の3つの税目で増税措置を複数年かけて実施することが盛り込まれています。ですが政府・与党の議論の経緯は不明瞭であり、防衛増税の根拠…
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