相続税
第871話 忘れがちな借地権
不動産の相続で見落としがちなポイントとして、「借地権」があります。他人の土地を借りて建物を建てると発生する土地を利用する権利のことです。故人となった被相続人の自宅が借地上に建っていますと、相続人はこの借地権を相続するこ…
続きを読む第870話 分筆
相続税対策と言えば財産贈与や現金の不動産化など、生前に行う対策がほとんどです。相続が発生した後には、有利な特例を忘れずに利用することくらいで、新たに講じることが可能な節税策はあまりありません。 しかし限られた事後対…
続きを読む第868話 相続前後の預金の引き出し
かつては銀行の預金口座は、本人が死去した後は原則として、遺産分割協議が整うまでは身内であっても引き出すことは出来ませんでした。しかし現実にはそれはあくまでもルール上のお話であり、実際は亡くなったことが銀行に伝わらないう…
続きを読む第866話 水路
最近、相続税申告について税理士仲間から次の質問を受けました。 お客様の土地評価について、自宅と道路の間の水路に幅3メートルの橋が架かっているとの事。どのように評価したらいいか。 それについての答えは次の通り。 行政…
続きを読む第865話 庭園設備
庭付きの家屋を相続で取得したとき、その家屋は、地方自治体で決める「固定資産税評価額」が相続税評価価額になります。しかし敷地内にある庭木や庭石などの「庭園設備」は、建物本体とは別の計算方法で財産評価しなければなりません。…
続きを読む第864話 相続税の障害者控除(2)
85歳未満の障害者は、相続時に年齢に応じた金額を所得から控除する「障害者控除」の対象となります。控除額は85歳になるまでの年齢1年につき10万円です。 この控除を受けるためには原則として、身体障害者手帳や精神障害者保…
続きを読む第861話 社長借入金
会社の資金繰りが一時的に苦しくなった時に、社長個人の口座から3億円を引き出して会社が借り入れたとします。こうした社長からの借金を「社長借入金」といいますが、もしこの借入金が返済されないまま社長が亡くなってしまいますと、…
続きを読む第860話 賃貸物件の空室
貸家の敷地として利用されている宅地を貸家建付地といい、借地権割合と借家権割合を乗じた額の評価減ができます。しかし、貸家のうち賃貸されていない部屋には適用できないことになっています。 ただし、賃借人が退去した後すみやかに…
続きを読む第859話 著作権
国税庁の財産評価基本通達では、著作権の価値は、「年平均印税収入の額×0.5×評価倍率」で評価されることになっています。 このうち「年平均印税収入の額」は、相続が発生する前の3年の印税収入の平均を「年平均」として扱います…
続きを読む第858話 小林亜聖さんの遺産トラブル
数々の名曲を作りだし、自身もタレントとして活躍した小林亜聖さんが去年5月にお亡くなりになりました。まじめな性格で、自身の〝終活〟に関しても遺言書を作成するなど抜かりはありませんでしたが、それでも本人が想定し得ない相続ト…
続きを読む第856話 遺留分請求は「現金」のみに
2019年7月1日に施行された改正民法では、約40年ぶりに相続関連法の大きな見直しが行われました。その一つが「遺留分の金銭債権化」です。 従来は遺産分割の内容に不満を覚えた相続人が遺留分を請求したとき、その請求の対象…
続きを読む第855話 代理出産
不妊に悩む夫婦の残された選択の一つが、夫婦の受精卵を代理母の胎内に移植して妊娠、出産してもらう「代理母」の仕組みです。不妊治療の手法は様々なものがありますが、この代理母については、出産による代理母の死亡リスクや出産のた…
続きを読む第854話 相続登記の義務化
2024年から相続不動産を3年以内に登記することが義務化され、怠れば過料が科されることになります。相続の際に遺族が登記手続きをせず、登記上で誰が持ち主なのか確認できない所有者不明土地が増えている事から、去年4月に不動産…
続きを読む第851話 遺言執行者
遺言は大変重要な書類ですが、その内容が実現されなければ意味を持ちません。遺言が効力を生じた後に遺言の内容を実現するためには手続きが必要とされますが、遺言が効力を生じた時には、既に遺言者は存在しないので、遺言者に代わって…
続きを読む第849話 「動産」の遺産分割
私の好きなテレビ番組に開運!なんでも鑑定団があります。この前も本物でしたら数千万円もする村山槐多の作品が贋作と評価され、5千円の評価を受けていました。このような「動産」は、相続財産の場合どのように評価されるのでしょうか…
続きを読む第848話 使い込まれた相続財産を取り戻せ!
遺産分割協議がまとまって実際にいざ分割となったとき、相続人の一人が既に無断で銀行預金を使い込んでしまっている場合には、他の相続人は使い込んだ相続人に対して「不当利得返還請求権」を行使することができます。 この権利は他…
続きを読む第847話 相続放棄(3)
相続人全員が相続放棄した場合や相続人が明らかでない場合には、亡くなった方の債権者は相続財産管理人の選任を家庭裁判所に申し立てて相続財産の管理、換価、清算をしてもらうことができます。この申立ては債権者の他、特定遺贈を受け…
続きを読む第846話 相続放棄(2)
相続や遺贈によって財産を取得したものが、孫養子以外の養子を含む親または子など被相続人の一親等の血族又は配偶者でなければ、相続税額は2割が加算されることになります。兄弟や第3者が遺贈により財産を取得することは偶然性が高いこ…
続きを読む第845話 相続放棄(1)
相続の際に残してくれた財産よりも借金の方が多ければ、債権も債務もすべて放棄する「相続放棄」の選択肢があります。この「相続放棄」をしたければ、被相続人の死を知った日から3カ月以内に家庭裁判所に「相続放棄申述書」を提出し、…
続きを読む第838話 骨董品
一般動産の価額は、売買実例価額(実際に売った場合にいくらで売れるのか)や精通者意見価格(専門家の鑑定)等を参考にして評価しますが、それらが明らかでなければ、同種及び同規格の新品の価額から減価分を差し引いた金額とします。…
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