確実な債務でないため相続税の債務控除は認められないが、そんな債務でも免除を受けた以上は所得税の対象になる。  このような判断をした裁決事例があります。相続税では債務がないとされたのに所得税では債務があるとは矛盾を感じま…

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 全文を自分で書く「自筆証書遺言書」は、思いついたタイミングで費用をかけずに残せるという手軽さがある反面、書き方を少しでも間違えればその全部が無効になる恐れがあります。そのため、確実に効力を発揮する遺言を残す方法としては…

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 相続では、すべての相続人が集まって、残された財産につき話し合い、全員が納得のいく形で公平に分割されるのが理想ですが、被相続人と相続人の関係は家庭によって様々で、被相続人が生前から戦前の家督のように長男にあらゆるものを引…

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 ある資産家が、長年にわたり介護などを担当してくれた家政婦さんに恩義を感じ、財産のいくばくかを分け与えたいと考えたとします。家政婦さんの貢献については親族らも感謝していて、異論はありません。そのようなケースで、実際に資産…

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 モノの貸し借りを法律的に見ますと、対価を伴う『賃貸借』と無償での『使用貸借』の2種類があります。土地でいえば、地代を払って借地権を得て利用するのが賃貸借で、親が持つ土地を無償で借りて、その土地の上に家を建てるケースが『…

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 所得税や法人税にはない相続税独自のルールの一つとして「連帯納付義務」があります。複数いる相続人の内、誰かが相続税を払えないときに、他の相続人が肩代わりしてでも納めなければならない制度で、性格としては借金の連帯保証人に近…

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 国土交通省が今年3月22日に発表した全国の「公示地価」は、年に1度、全国に約2万5千の地点を定め、不動産鑑定士の計算に調整を加えて算出される土地の値段です。1地点につき2人以上の不動産鑑定士による現地調査を基に決められ…

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 遺産分割協議が成立する前に発生した家賃収入を受ける権利は、その不動産を相続した法定相続人の全員にあります。つまり、遺産分割協議で不動産を引き継いだ者は、相続開始から遺産分割終了までに発生した家賃を各相続人に分与しないと…

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 相続税には、生前贈与の「持ち戻しルール」というものがあります。相続発生までの数年間に行われた生前贈与については、贈与ではなく相続によって得た財産として扱い、贈与税ではなく相続税を課します。言い換えれば、死期を悟ってから…

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 遺言は遺産分割の内容に大きな影響を及ぼしますが、遺産分割そのものを遺言で禁止することもできます。分割を禁止されると、遺産は相続人全員の共有状態となり、特定の誰かのものにはなりません。この遺産分割の禁止は、遺産分割の過程…

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 死亡保険金は被相続人の死亡によって発生するもので、被相続人が元々持っていた財産ではないため、民法上は相続財産には含まれません。しかし税法上では、死亡保険金は「みなし相続財産」として、相続税の対象となってしまいます。  …

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 亡くなった人に預貯金などのプラスの財産と借金などのマイナスの財産の両方があるとき、相続人には3つの選択肢が与えられています。プラスもマイナスもすべて引き受ける「単純承認」、プラスの範囲内でのみマイナスも引き受ける「限定…

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 相続財産の中で事業や居住のために使われていた宅地は、相続税を減額する「小規模宅地等の特例」を使うことができます。この特例は宅地の利用状況によって最大で税金が8割減額できる制度ですが、適用要件が複雑で、適用の可否について…

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 相続財産には、金額が大きな不動産や現預金、有価証券だけではなく、家財道具や車、アクセサリーなども含まれます。少額で面倒だからといって申告しないと相続財産の隠ぺいと判断される可能性もありますので注意しましょう。  ただし…

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 相続税額の計算上で居住用の土地の評価額を8割減らせる「小規模宅地の特例」は、被相続人が生前住んでいた場所であれば、土地の330㎡の部分まで利用できます。両親と子供が660㎡の土地にある住宅に住んでいたとして、父の死亡で…

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 相続税で判断が問題になる解釈に「使用貸借」と「賃貸借」があります。使用貸借はタダで貸すことを意味し、賃貸借は有償で貸すことを意味するのですが、土地を評価する際、その土地が貸されていた場合に、使用貸借なのか賃貸借なのかで…

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 皆さんに質問です。この税務処理は正しいでしょうか?  被相続人である親が、死亡する1年前に銀行から資金を借り入れて墓を350万円で購入したとします。その後相続が開始。墓の購入のための借入金の内、220万円の残高があった…

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 高齢化が進む日本は、いまや世界でもまれにみる認知症国家です。経済協力開発機構によると、日本人が認知症を患う確率は2.33%で、先進国の平均(1.48%)を大きく引き離してワーストとなっています。2012年に462万人だ…

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