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  老齢基礎年金などの公的年金は年に6回、偶数月の15日に支払月の前月までの分が支給されることになっています。そのため、年金受給権者が死亡すると本人が受け取れない年金分が発生することになり、代わりに遺族が受け取ることになります。その時に気になるのが相続税ですが、未支給の年金は遺族が自己の固有の権利として請求するものであるため、死亡した受給権者に係る相続税の課税対象からは外されます。

 故人に代わって年金を受け取れる遺族は民法上の相続人の範囲と異なり、配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹、それ以外の3親等内の親族で、年金を受け取れる順位もこの並びの通りです。故人の死亡当時に生計を同一であるという条件があるため、生計を一緒にしている叔父さんがいれば家を出て独立した息子より上位となります。

 未受給の年金を受けるには、遺族年金の請求とは別に年金事務所に請求手続を行わないと支給されません。死亡届を提出して年金の支給を停止させるとともに、手続を済ませてください。

 なお、受け取った年金に相続税はかかりませんが、遺族は一時所得があったとして所得税が課されます。

 

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

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