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ステルス増税とは、レーダーに引っ掛からないように飛ぶステルス戦闘機のように、一般に気づきにくいように実質負担増とする増税のことを言います。特に防衛費の爆上がりが決定していることから、その財源確保のため2024~26年にかけては「見える増税」も「見えない増税」も様々な形で導入を目論んでいます。税制以外でも第2の税金といわれている社会保険料へのステルス負担増は目白押しの状態です。以下、税制及び社会保険料についてステルスとみられる負担増項目を挙げてみましょう。

 

1.たばこ増税
防衛費の財源として今年より増税予定

2.所得増税
定額減税後、防衛費確保のため増税時期を検討中

3.復興特別所得税の延長
2037年までの予定を、防衛費増のため14年~20年延長

4.給与所得控除の廃止
現行約3割控除されている給与所得控除額だが、これを3%に減率することを検討中

5.配偶者控除の廃止
扶養控除のない15歳以下との公平性確保と「年収の壁」の問題解消のため廃止を検討

6.生命保険料控除の廃止
生命保険は元本よりも大きなお金がもらえる可能性がある点が個人投資と変わらないため見直しを検討中

7.退職金の非課税枠を廃止
雇用の流動性を妨げるため廃止を検討

8.扶養控除の縮小
児童手当を高校生まで支給対象に広げ控除縮小とのバランスを取る

9.法人増税
防衛費確保のため付加税方式で4%~4.5%増予定。上乗せ分を計算する際、法人税額から「所得が2400万円相当の税額」を控除。来年度以降実施予定

10.後期高齢者医療保険の負担増
出産一時金の一部を75歳以上も負担

11.生前贈与の持ち戻し期間延長
死亡の3年前から7年前に延長

12.結婚・子育て資金の贈与特例
来年3月をもって終了

13.教育資金一括贈与
再来年3月をもって終了

14.介護保険料負担
1割負担から2割負担に移行する対象者を大幅に拡大する見込み

15.国民年金負担期間延長
納付期間を5年間延長することを検討中

16.公的医療保険の上乗せ
支援金制度の名目で国民1人当たり約500円程度の増額が検討中

17.森林環境税の新設

18.厚生年金支給減額

19.走行距離課税の新設

20.ケアプランの有料化

 

 

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

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