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 ほとんどの方が、相続税の税務調査を経験されていないと思いますので、典型的な相続税調査の流れをお教えします。

 

 【午前】

■2人の国税調査官が約束していた時間通りに到着

▷ その時点で調査官は、庭(敷地)にあるものや、玄関の調度品に目を光らせます。

■応接間で納税者からヒアリング

▷ 調査官の質問は、世間話に聞こえても、すべて意図・目的があります。主に聞かれる内容は次の通り。

〇 被相続人について

  病歴、療養期間、死亡原因、経歴、職歴、趣味、交友関係、収入、生活費の出所、先代からの財産受取の有無。

〇 相続人について

  年齢、職業などの基本情報。家族の基本情報。所有財産。取引金融機関。生前贈与の有無。相続税の納税資金の出所。

〇 その他

  貸金庫利用の有無、重要書類の保管場所。財産の管理者名。海外財産の有無。葬儀の参加者名など。

 

 【午後】

■調査官が外にて昼食後、現物の確認

▷ ヒアリングが終了したら、現物確認に移ります。主にチェックされる内容は次の通り。

 金庫、預金通帳、証書、各種権利証、香典帳、相続人の筆跡、印鑑の印影、そのほか室内の様子など

▷ なお、調査官はトイレを借りる時に、書画、骨董、調度品を何気なくチェックしています。トイレに掛けているタオルやカレンダーで金融機関の取引先を確認しています。

■実地調査の終了

▷ 一般的に調査は1~2日で終了します。

 

【税務署に戻る】

■入手した資料を精査

▷ 疑問点があれば納税者や顧問税理士に問い合わせて確認。申告内容が正しければ「申告是認」、申告漏れがあったら修正申告を促されます。

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

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