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 JRAが発売した9月10日の『WIN5』で、4億2318万30円の超高額配当が出ました。WIN5とは指定された5レースすべての1着をあてる馬券のことをいいます。この日の対象レースでは5レースともに1番人気が敗れるなど結果が荒れ、配当額が表示されると競馬場は騒然となりました。的中馬券は1票だけだったといいます。

 的中させた人は1日で億万長者の仲間入りになったわけですが、残念ながら全額が手取りになるわけではありません。

 法律で当選金が非課税になることが定められている宝くじなどとは異なり、競馬の払戻金は所得税の対象となります。専用の予想プログラムなどを用いて網羅的に馬券を購入しているケースなどを除き、偶発的な収入である「一時所得」に該当します。

 一時所得では、50万円の控除額を差し引いた残額の1/2に、他の所得と合算したうえで、金額に応じた税率がかけられ税額が算出されます。

 仮に今回の万馬券を当てた人に他の収入がない場合、約2.1億円に税金がかかり、最高区分の45%の税率が適用されます。約9千万円が税金にとられ、手取りは3億円余りになります。

 競馬の当選金を確定申告しない人も現実には多く見られますが、今回のようにニュースに取り上げられたケースでは当局もみすみす見逃したりはしません。素直に税金を納めて、残額の使い道を考えたほうが得策です。

文責 仙台市で相続税に特化した税理士事務所|栁沼隆 税理士事務所

所長 栁沼  隆

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